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みなさま同じみのインフルエンザ。

毎年冬に流行して、感染が広まって各地の学校で学級閉鎖というのもよくニュースになりますよね。

そして、その年によって流行る型が異なることがあって、「今年は~型だ」とか耳にしませんか?

ソ連型とか香港型とか、意味が分からないって方も多いのでは?!

今回はインフルエンザの型についてご説明しましょう。

インフルエンザの型の特徴

インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因の気道感染症で、いわゆる「かぜ」の一種。

でも「一般のかぜ症候群」とちがい「重くなりやすい疾患」です。

主な症状の違いはこちら。

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出典:厚生労働省「インフルエンザの基礎知識」

インフルエンザにはいくつか種類があります。

「A型」とか「B型」とかよくいうあれのことです。

大きくわけるとA、B、Cの3つの型があります。

そのうち、季節性があって、人の間で流行しているのはA型とB型

この型というのは、主に感染の範囲と症状によってわけられています。

A型は人や他の動物にも感染して高熱や全身症状が特徴、

B型は人だけに感染し、消化器系の症状が特徴、

C型も人だけに感染し、鼻水中心の風邪っぽい軽い症状が特徴です。

C型は通年性で、感染力があまり強くないため、問題視されることはありません

ワクチンの範囲外でもあるため、本稿では端折ります!

近年の流行は主に、A型のA/H1N1型(ソ連型)、A/H3N2型(香港型)とB型。

ここで、割と多くの方が、この「H1N1」とか「H3N2」とかなによ?

「難しいこといわないで」って思いますよね。

では「型」についてご説明しましょう。

インフルエンザの型はHAとNAの組み合わせ

A型とB型のウイルスはそれはそれはちっちゃな粒子ですが、

その表面に赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という糖蛋白があります。

これが感染防御免疫の標的抗原。

簡単にいうと、HAとNAは、ウイルスが体内に入った時に、体の免疫機能が「入ってくるな!」攻撃を始める標的ってことです。

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出典:BD「I’s eye: 進化するインフルエンザウイルス」

現在、A型だけでも、HAには15種類、NAには9種類の型があって、それぞれの組み合わせで少しずつ違うインフルエンザになるわけです。

  • 「H1N1」は、HAのタイプ1とNAのタイプ1の組み合わせ
  • 「H3N2」は、HAのタイプ3とNAのタイプ2の組み合わせ

という組み合わせになります。

組み合わせってことは、単純計算すると、A型だけで135種類もあるので、驚きますよねー。

新型インフルエンザとは

もうお察しのことと思いますが、通常、インフルエンザは同じ組み合わせの抗原でしばらく流行します。

でも突然新しい組み合わせができることがあって、それがいわゆる「新型」と呼ばれるものでワクチンが効かずに大流行へと発展しやすくなります。

この、新しい組み合わせができることを「不連続抗原変異」とよびます

  • 1918年のスペインかぜ(H1N1)
  • 1957年のアジアかぜ(H2N2)
  • 1968年の香港型(H3N2)
  • 1977年のソ連型(H1N1)

これらはすべて不連続抗原変異によって流行したインフルエンザです。

現在はA型のH3N2とH1N1、それからB型の3種が世界中で流行しています。

ちなみに、2009年に「新型インフルエンザ」が猛威をふるったのを覚えていますか?

これは、正式には「H1N1(pdm09)」と名付けられています。

2009年に流行した「H1N1」型のパンデミック(pdm)ってことになります。

インフルエンザの流行り方

インフルエンザは毎年世界中で流行します。

日本では、毎年11月下旬から12月上旬頃に流行り始めて、翌年1~3月に患者がピークとなり、徐々に4~5月にかけて収束していきます。

温帯地域より緯度の高い国々での流行は冬季、

北半球では1~2月頃、

南半球では7~8月頃、

熱帯・亜熱帯地域では雨季を中心として流行するのが特徴です。

流行のレベルマップは国立感染症研究所で確認できますよ。

たとえば、2014年12月からの流行レベルマップをみてみると、

1週ごとにだんだんと北の方から患者数が増えてくることがわかります。

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出典:国立感染症研究所「インフルエンザ流行レベルマップ」

高齢者がインフルエンザにかかり重症化してしまうと、肺炎を引き起こしやすくなります。

そのため、インフルエンザが大流行した年は、インフルエンザが原因の死亡者数と肺炎による死亡者数が増え、その年の死亡者数全体が増加することがわかっています。

インフルエンザの感染のしかた

インフルエンザウイルスは、たいてい口や鼻から体内に侵入して、のどや気管支、肺で一気に増殖します。

肺炎が起こりやすいというのは、のどや気管支などの呼吸器官で増えたウイルスを退治するために戦が起こり、それが「炎症」という反応として現れるから。

インフルエンザの感染経路は「飛沫感染(ひまつかんせん)」と「接触感染(せっしょくかんせん)」の2つです。

簡単に説明すると

飛沫感染とは、

  • すでに感染者の咳やくしゃみからの感染

接触感染とは、

  • 感染者が咳やくしゃみを覆った手で触ったところに触れることで感染する経路

このような違いです。

下記の図を見るとわかりやすいと思います。

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出典:政府広報オンライン「インフルエンザの感染を防ぐポイント」

インフルエンザは他の感染症と比べると、感染してから発症するまでの期間が短いです。

これを「潜伏期間が短い」といい、インフルエンザの場合はだいたい1~3日程度

感染した2日後には、ウイルスの増殖がピークに達して、だんだんと減っていくのが特徴です。

これはつまり急激に体調悪化しやすいということなので、高齢の方の感染はますます気をつけたいところ。

感染経路を知ることで、感染を防ぐ工夫ができます。

たとえば、予防や感染者がほかの人にうつさないためにはマスクの着用が必須になります。

でも、よく間違った着用の仕方をしている方がいるので、正しい着用方法をご確認ください。

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出典:政府広報オンライン「インフルエンザの感染を防ぐポイント」

そのほか、予防という点ではワクチンの接種などもあります。

こちらについては、もしかかってしまった時の対処法とあわせて、また別途違う記事で詳しく説明します。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

インフルエンザの特徴と型、ご理解いただけましたか??

インフルエンザは、感染力が強いため、流行を防ぐのがとっても大変な病気の1つです。

ある程度は「流行って仕方ない」部分があります。

しかし、「仕方ない」で済まされないのが、感染をきっかけに命にかかわるような二次感染を引き起こす時です。

高齢患者に多いのが、インフルエンザに感染した後、肺炎になって死亡してしまうという悲しいパターンです。

これから流行シーズンに向け、地域の流行情報には注目するようにすると良いですね。