a8fed097a879b410d22ac9f0fadca08d_s

みなさんは、運動への意識を高めたときまず何をしますか?

まずは、少し多く歩いてみるという方が多いのでは?

普段エスカレーターのところを階段にしたり、車通勤をやめてみたり。

万歩計をつけて「1日1万歩」を目標する方もいると思います。

でも、少し小走りしたり、重たいものを持って歩いたりすると運動量が変わること、ここまで意識していましたか?

また、座ったままでも洗濯物を畳んだり、子供と遊んだりもれっきとした「運動」としてカウントされるんです。

それが運動強度「METs(メッツ)」と運動量「EX(エクササイズ)」の考え方

ではまずはその考え方をご紹介しましょう。

運動強度METsとは身体活動の強度の単位

「METs(メッツ)」とは、生活している中での活動や運動などの身体活動の強度の単位です。

安静時を「1」として、何倍のエネルギーを使うかで運動強度を示したものを指します。

安静時とは、座ったままじっとしている状態のこと。

たとえば、

  • 散歩や洗車、窓拭き、階段の上り下りは、だいたい安静時の3倍のエネルギーを使うため3METs
  • 庭の掃除、自転車をこぐなどは4METs
  • 軽いジョギング(駆け足)、雪かきは6METs
  • ランニング、山登り、水泳(軽めのクロール)は8METs

こんなふうに、運動や生活するうえでの動作に対する運動強度は細かく定められています。

ほかにもみたい方はこちらのリンクから↓

(改訂版)身体活動のメッツ(METs)表

普段の生活動作から、休日のスポーツまで、さまざまな運動強度がわかるようになっています。

普段の生活動作がどの程度の運動強度なのか、まずは確かめてみましょう。

運動量「EX(エクササイズ)」

では次に運動量について。

運動量とは、「METs×時間」で計算でき、単位を「EX(エクササイズ)」で表すもので、2006年の厚生労働省による運動目標でした。

散歩(3METs)を2時間したら、「3METs×2で6EX」と表現されます。

そして、この6EXというのは、例えば2METsの活動を3時間するのと同じ運動量という意味になります。

例えば、2METsである子どもの世話(着替えさせる、風呂に入れる、食事を食べさ せるなど)や、洗濯物をたたむ・干す・洗濯機に入れるといった動作を合わせて3時間分こなすのと同等であるということになります。

ちなみに、子どもを抱っこして買い物したり、布団を干したりというのも運動強度が決まっているので、給料や成果物として現れないため世間では軽視されがちな家のことや子どもの世話をこなすことも、立派な「身体活動」としてカウントできるのです。

ちなみに、1エクササイズに相当する身体活動は、

  • 軽い筋力トレーニング20分
  • 歩行20分
  • 自転車15分
  • ランニング7~8分
  • 外で子供と遊ぶ15分

このような活動があります。

以前は週23EXの活発な身体活動が目標だった

2006年当時の目標というのが、「週23EXの活発な身体活動(運動・生活活動)」でした。

23エクササイズは割ときつそうですね。

上記の運動・活動を23倍分やらなければならないわけですね。

このガイドラインは2013年に一新されて、新しいガイドラインには、いまいち理解が進まなかった「EX(エクササイズ)」のワードは引っ込んでしまい、計算式のみが残る形になりました。

でも「EX(エクササイズ)」自体は身体活動をするうえで必須の考え方なので覚えておいて損はありません。

23エクササイズも目標にする数値としてはきちんとエビデンスがあるのでご参考に!!

ではでは、ここからようやく、METsを使ったガイドラインをみてみましょう。

日本のガイドラインの生い立ち

まずはちょっとガイドラインの生い立ちから。

日本の健康づくりのための取り組みは、「健康日本21」の一環として、平成18年に「健康づくりのための運動基準2006」と「健康づくりのための運動指針2006<エクササイズガイド2006>」が策定されたのが最初です。

その後、身体活動への科学的知見が集まり、また健康日本21(第二次)が開始することもあって、

新しい知見を取り入れた「健康づくりのための身体活動基準2013」と「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」が発表されました。

これらのガイドラインが、現在国内で最新の運動指針といえます。

もちろん、前述しましたが、2006年のガイドラインもきちんとした科学的裏付けがあるうえでの目標なので、今でもちゃんと使えます。

そもそも、生活習慣病の予防を目的に作られ、新基準では、メタボリックシンドローム・高血圧症・脂質異常症・糖尿病などの慢性疾患に罹患している人にも適応することも目標にしています。

その概要がこちら。

mets

厚生労働省:健康づくりのための身体活動基準 2013

日本のガイドラインの目安

日本のガイドラインでは、18歳~64歳のかたは、3メッツ以上の強度の身体活動を毎日40分と、同じく3メッツ以上の運動を週に60分が勧められていますが、この3メッツ以上とは、生活活動・運動でそれぞれこんな例があります。

  • 普通の歩行(平地、犬を連れてなど):3メッツ
  • 掃除機をかける:3.3メッツ
  • 階段を下りる、風呂掃除:3.5メッツ
  • 速歩:5.0メッツ
  • 荷物を上の階へ運ぶ:8.3メッツ
  • wiiなどの体を動かすテレビゲーム:3.8メッツ
  • 水泳:4.8メッツ
  • 山登り:6.5メッツ
  • ジョギング:7メッツ

ちなみに、さきほどのエクササイズの考え方をとりいれると、

「3メッツ以上の強度の生活活動を毎日40分と、同じく3メッツ以上の運動を週に60分」の場合、

  • 3メッツ×2/3時間=2エクササイズの身体活動
  • 3メッツ×1時間=3エクササイズの運動

ということになります。

普段の生活活動や運動が3メッツ以上ないという場合はエクササイズに置き換えてみてください。

疾患予防のために、リハビリのために、運動強度とエクササイズで目標管理してみてはいかがでしょうか。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

これまで万歩計を持って歩数だけを気にして運動されていた方も、これからはぜひ生活活動・運動の「強度」にも注目してみてください。

普段の動作がそのままカウントできるので、なんだかちょっと気持ちが楽になるでしょう。

私の場合は、連日の子どもの世話全般と洗濯・軽い掃除、料理、買い物などで一日約5時間ほど。

生活活動としては、それぞれが約2メッツ程度なので、エクササイズになおすと10エクササイズ!

はい合格~!!

通勤時の移動・仕事を含めても十分といえます。

運動のほうは問題です・・・

月に1回程度テニスを数時間やるくらいなので、こちらの改善が必要。

現実的にできるのは、普段の「歩き」を「速歩き」にすることくらいでしょうか。

通勤の際、買い物に出る際の歩く速度を少し速めてみれば、1週間で60分は達成できるのではなかろうかと思います。

こんなかんじで、少し生活動作の一部を「運動」へ変えてみてもいいと思いますよ。

では皆さんご一緒にがんばりましょう~