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適度な運動は健康に良い。

通勤はエスカレーターを使わずに階段を歩くとか、車で5分の距離は歩いて20分かけて行くとか…

日々少しのことですが実践されている方も多いと思います。

でも、どの程度が「適度」なの??

「1日1万歩が健康に良い」とよくいうけど、その根拠って??

今回は、適度な運動とは具体的にどんな程度なのかをご紹介しましょう。

1日1万歩に根拠はないけど目標するとよい

最初に結論から。

「1日1万歩」は日本の万歩計のスローガンが広まっただけのこと

特に科学的な根拠がないのです

でも、ウォーキング研究の専門家は、「1万歩達成することに科学的な根拠はないが、歩数を増やす行動は必ず成果につながる」と述べています。

日本では、厚労省が進める「健康日本21」で、1日の目標歩数を男性 9,000歩女性 8,500歩と設定していますよ。

ちなみに、平成26年調査での1日の歩数はこんなかんじ。

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出典:厚生労働省「平成 26 年 国民健康・栄養調査結果の概要」

まだまだぜーんぜん足りないことがわかりますよね。

でも、平均してあと1,000歩~2,000歩ずつがんばれば目標達成です。

1,000歩増やすとウェストサイズ10%減!

ちなみに、1,000歩増やすとウエストサイズは10%減との調査結果もあります。

その研究概要はこちら。

Catrine Tudor-Lockeの研究チームは、アメリカ人1,446人に活動量計をつけてもらい、1日の歩数を計測しました。

歩数により3つのグループに分け、メタボリックシンドロームの人数を調べました。

結果、「5,000歩未満」のグループが最もメタボリックシンドロームに該当する人数が多く、「5,000歩以上1万歩未満」、「1万歩以上」のグループで順に該当者が少なくなりました

また、1,000歩歩数が増えると、出ていたお腹が引っ込み、スリムな体型になることがわかったのです。

平均1,000歩増えるごとに、ウエストサイズは男性で8~11%、女性で6~17%それぞれ減少しました。

さらに、総コレステロール値や、HDLコレステロール、中性脂肪値も、歩数が多い人ほど改善に向かうこともわかりました。

日常生活で歩数を増やす工夫

でも、目標よりさらに1,000歩増やすって大変じゃ…

毎日のことだとハードルが高いように感じますよね。

でも、1,000歩はだいたい10分のウォーキングで達成できるんです

1日座ったままで仕事をする方などは、歩く時間は通勤時間と昼休みくらいですよね。

ふと歩数計をつけて意識的に歩いてみても、おそらく3,000~4,000歩程度なのではないでしょうか。

以外とかせげないんですよね、歩数って…

でも、10分で1,000歩と考えると、

「じゃあ今日は行き帰り駅までの道を少し遠まわりしてみようか」

「ホームで電車待ちの時にホームの端から端まで歩いてみようか」

「ウィンドウショッピングを10分してみようか」

「お昼休み、片道徒歩5分のお店に食べに行こうか」

こんな簡単な意識だけで1,000歩って増やせるんです。

帰ってから「わざわざ」ウィーキングしにいくって、疲れてるしだるいし無理ですよね。

まずは、プラス500歩、1,000歩あたりから増やしてみてはいかがでしょう。

ウォーキングの疾病予防効果

腰やひざに障害があって長時間歩くのが難しい人も多いと思います。

でも、できる範囲でいいのでウォーキングを続けば、多くの場合で病状は改善されますよ

うちのおばあちゃん、御年80歳オーバーで、少し前まで膝が痛くてびっこ引いて歩いてました。

それが、最近生まれたひ孫を溺愛し、連日遊びに行くと、抱っこして歩いたり、ハイハイで動き回るのを追いかけたりしているうちに、いつの間にか痛みがとれたとのこと!

うちの子エライ!!

実際に研究でも、歩行と疾病との関連は明らかになっています。

  • うつ病
  • 認知症
  • 心疾患
  • 脳卒中
  • 骨粗しょう症
  • がん
  • 高血圧症
  • 糖尿病
  • メタボリックシンドローム

これらの疾病はウォーキングで予防できます

それぞれ目安となる歩数は下記のとおり。

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出典:http://www.yakult.co.jp/healthist/221/img/pdf/p20_23.pdf

ちなみに図中に書かれている「中強度」とは、軽い運動のこと。

たとえばこんなかんじ。

  • 低強度:簡単な家事、ゆっくりとした散歩など
  • 中強度:速歩き、犬の散歩、山歩きなど
  • 高強度:ジョギング、かけ足、ジャンプなど

運動強度は「METs(メッツ)」で表す運動の強さで、こちらもウォーキングを含め運動と健康について語るには大事なテーマですが、まあこちらは別の記事で詳しく説明します。

身体機能の改善・維持・向上のためにも、ぜひともこの機会に歩数を意識してみてください。

歩数計はスマホアプリでもたくさんありますし、おじいちゃん・おばあちゃん用のシンプル携帯などはもともと歩数カウント機能がついているものも多いですよ。

さて、では最後に、最新の研究から成人の方へ糖尿病のリスクについてご紹介。

歩行1日30分未満では糖尿病のリスクが増える

1日30分未満のウォーキングでは、糖尿病の危険があがることがわかりました。

その研究の概要がこちら。

研究グループは、10箇所の保健所で、1998~2000年時点で40~69歳だった2万6,488人の男女(平均年齢62歳、男性36%)を対象にアンケート調査を実施しました。

1日の歩行時間で「30分未満」「30分~1時間未満」「1時間~2時間未満」「2時間以上」のグループに分けて、糖尿病の判定を行いました。

その結果、「2時間以上」のグループに比べて、「30分未満」のグループで糖尿病リスクが1.23倍に上がることがわかったのです。

1日の歩行時間と有糖尿病との関連

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出典:Kabeya Y et al: J Epidemiol. 2016;26(4):224-32.  Time Spent Walking and Risk of Diabetes in Japanese Adults: The Japan Public Health Center-Based Prospective Diabetes Study.

また、参加者のうち4.0%(1,058人)が、本人が自覚していない糖尿病であることもわかりました。

また、1万1,101人(平均年齢62歳、男性33%)を5年間追跡調査したところ、糖尿病の発症率が「2時間以上」のグループで4.6%だったのに対して、「30分未満」では7.0%でした。

体格指数(BMI)を調整しても、1日の歩行時間が少ないと、糖尿病の有病率があがる結果となりました。

つまり、体重の影響とは関係なく、歩行時間が糖尿病リスクと関連するといえるということ。

研究グループは、「1日の歩行時間は、個人の生活習慣や健康への意識行動と関連する。これらの要因が糖尿病のリスクと関連している可能性がある」としていました。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

将来の疾病予防のために、ウエストサイズダウンのために、加齢による関節などの痛み改善のために…

今から歩数計による健康管理、はじめてみませんか?