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風邪症状と酷似している花粉症。

毎年嫌なスギ花粉の時期って必ずやってきますよね。

12月は全国でスギ、関東地区ではイネ・ブタクサも飛び始める季節です。

なんか鼻と喉の調子が変、目がかゆい、なんだかだるい日が続いている…

症状が重くて毎年マスクを欠かせない方も多いのではないでしょうか。

私もスギ花粉飛散のピーク時期である2月~3月は、外出はもちろん、部屋の換気、布団を干すなんてもっての外、コンタクトも入らなくなるほどの比較的重症患者。

そろそろこの苦しみから解放されたいと今年は事前の対策をとっていますが、果たして効果があるか?!

ここではそんな花粉症のピーク時期などの基本知識とと今できる対策や治療法を紹介していきます。

花粉症の基本知識

花粉症とは、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれていて、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となる、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。

約4人に1人は花粉症患者

2008年の大規模疫学調査では、日本人の約25%が花粉症にかかっているだろうという結果になりました。

花粉症の原因物質(アレルゲン)はたくさんありますが、特にスギ花粉症は全国規模で患者が多く、ある最近の調査によるとスギ花粉症の有病率は全国で20%を超えるとの報告があります。

年間花粉カレンダー

スギは2月~4月にかけて花粉がピーク時期。

そのほか花粉症を引き起こすとされる花粉では、ヒノキが3月~4月ごろピーク、9月ごろムズムズさせていたのはブタクサが原因ではないでしょうか。

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だいたいこのカレンダーをみて、症状が出る時期からなんの花粉が原因になっているかはわかると思いますが、正確に知りたい場合は、簡単な血液検査でわかりますよ。

花粉症患者が増える原因は4つ

花粉症患者は近年若年化している傾向もありますが、毎年全国で増えています。

その理由は大きく下記の4つ。

  • 排気ガス・大気汚染
  • 食環境の変化・不規則な生活リズム
  • 住宅環境の変化
  • 花粉飛散量(特にスギ)の増加

では、それぞれ詳しく紹介していきます。

排気ガス・大気汚染

大気汚染と花粉症との関係が注目されるようになったのは、いろは坂で行われた疫学調査の結果からです。

その概要は、

  • いろは坂の車の通行台数の増加とスギ花粉症の増加との間に相関がある
  • スギ花粉飛散数の比較では、交通量の多い杉並木沿いの方が、交通量の少ない山間部の古来川地区よりもスギ花粉症の頻度が高い傾向があった

というもの。

この結果から、花粉症にかかりやすくしたり、症状を悪化させる要因の1つが大気汚染物質だと推測してさまざまな調査が行われるようになりました。

実のところ、研究はまだ中盤で、メカニズムの解明にまでは至っていません。

大気汚染物質の曝露という、人体に悪影響を及ぼすものを、人を対象に実験することが難しいのが1つの要因です。

これまでの試験は動物で得られた知見が多く、ディーゼル排気・オゾン・二酸化窒素がいずれも高い濃度の場合、花粉症の症状を出やすくさせたり、悪化させる作用があることがわかっています。

こちらは、ディーゼル排気への曝露がスギ花粉による鼻水の量に及ぼす影響です。

曝露とはこの場合「ディーゼル排気にさらされた」、「清浄空気にさらされた」という意味です。

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出典:国立環境研究所「花粉症(1)「症状を悪化させるもの」」

このグラフから、清浄な空気中にさらされた場合よりもディーゼル排気にさらされた場合のほうが、スギ花粉の症状が悪くなっていることがわかります。

また、道路が整備されるようになり、本来ならば土に吸収されるはずの花粉が、地面に落ちても再び舞い散ることも原因として考えられています。

食環境の変化・不規則な生活リズム

花粉症、つまりアレルギーを起こしやすくなる原因としては、そのほかにもタンパク質や脂質の多い食生活を続けていたり、不規則な生活リズムやストレスの多い生活などもあげられます。

事実、炭水化物が主食である発展途上国では花粉症が少ないと言われています。

日本も昔の食生活は米や野菜が中心でしたが、タンパク質や脂質が多い食事が増えてくるにつれてアレルギー疾患が目立つようになりました。

また、食品添加物・加工食品などもアレルギーの原因となります。

食べ過ぎると体内の炎症物質が増えて症状が悪化しやすくなってしまいます。

住宅環境の変化

戦後サッシ窓が普及して、日本の住環境は気密性が向上しました。住宅やオフィスの近代化といえば聞こえは良いのですが、通気性が悪くなったことで、ダニ・カビ・ハウスダストの温床をつくり、それがアレルギーの原因となってしまったのです。

これらダニ・カビ・ハウスダストによるアレルギーは、花粉症とは違って「通年性アレルギー」に分類されますが、この通年性アレルギー患者の約7~8割が花粉症などの季節性アレルギーを発症するともいわれており、花粉症を発症させる原因の1つと考えられています。

花粉飛散量(特にスギ)の増加

こちらはいうまでもなく、花粉症の原因(アレルゲン)の量が増えているということです。

スギの木は、戦後に産業発展のため大量に植えられるようになりました。

スギの開花適齢期は植えてから約30年を過ぎてから。

つまり、1970年代より植え始めたスギが、2000年以降続々と開花して花粉を飛ばす量を増やしているのです。

では、そんなスギの特徴をみてみましょう。

スギ花粉の特徴

スギは風によって花粉を運ぶ植物です。

大量に植えられている山などでは、飛散ピーク時期には、オレンジ色の花粉が砂煙のように舞い上がる様子が見てとれます。

花粉の飛散時期は、地域によって前後しますが、主に2月から4月にかけてです。

花粉を出す雄花は7月頃から形成されはじめて、11月頃には花粉が成熟します。

その後、一時冬眠状態に入りますが、冬の寒さにさらされることで覚醒し、だんだんと花粉の飛散を始めるのです。

飛散開始時期は、覚醒した後に暖かい日が続くと早まり、寒い日が続くと遅くなります

スギの開花年齢は30歳

こちらは前述しましたが、スギは最初に植えてから開花するまでに30年かかります。

日本で初めてスギ花粉症が報告されたのは1964年ですが、1970年代中頃から急増し現在に至ります。

スギが増えたのは戦後の「拡大造林」

スギやヒノキは、日本を代表する造林樹種です。

特にスギは、形質に優れ加工しやすいこと・成長が早いため、奈良時代から広く利用されています。

日本では、戦後1950年代中頃~1970年代にかけ、

  • 戦時中・戦災復興需要に伴う伐採跡地の復旧
  • 経済発展に伴って増大した木材需要

などの対応のために造林を推進してきました。

スギは植栽後10数年経つと雄花が出来はじめ、

本格的に花粉が生産されるのは、30年と言われています。

戦後より植え続けてきたスギは、その多くが花粉の生産時期である樹齢30年を越しているのです。

日本の森林面積の4割をスギが占める

ちなみに、スギの人工林面積は1,029万ヘクタール(平成24年3月31日時点)で、これは日本の森林面積の約4割を占める値です。

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出典:林野庁「スギ・ヒノキに関するデータ」

4割を占めるとは驚きですよね。

それだけ、有能なスギが産業発展のために重宝されてきたということです。

でも、花粉症が国民病といわれるほど問題になっているのなら、スギの木をなくせば解決するのでは!?

と思いますよね。

でも、簡単にそうはいかない理由があります。

スギをなくせない理由はスギが有能だから

前述したとおり、スギは柔らかくて乾燥もしやすい、いわゆる加工しやすい木材です。

成長量もとても早いため、木材資源という点において、他の木材と比較しても大変有能な木材なのです。

また、二酸化炭素の吸収量がとても多いため、地球温暖化の防止という点で期待されています。

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出典:林野庁「森林・林業とスギ・ヒノキ花粉に関するQ&A」

国土の保全という意味では、水源のかん養という大事な役割も持っています。

水源のかん養とは、

  • 降水を貯留し、河川へ流れ込む水の量を平準化して洪水を緩和
  • 川の流量を安定させる
  • 雨水が森林土壌を通過することにより、水質を浄化させる

こういった機能のことを指します。

つまり、一気に雨が降ったとしても、それを上手に吸収して貯めて、浄化しながら少しずつ川へ流す働きをするということ。

土砂災害を防ぐ意味合いでも重要というわけですね。

そういうわけで、約4割をも占めるスギを一度に伐採してしまうことはできないのです。

国は森林・林業基本計画に基づいて、

伐採した森林については、少花粉スギや広葉樹に置き換えるなどの森林整備を進めています。

花粉症の治療

花粉症の症状を抑えるためには、対症療法根治療法があります。

対症療法には、

  • 点眼薬・点鼻薬などによる局所療法
  • 内服薬などによる全身療法
  • レーザーなどによる手術療法

があって、症状によって組み合わせて治療が施されます。

根治治療には、

  • 舌下免疫療法
  • 原因抗原(花粉など)の 除去と回避
  • アレルゲン免疫療法 (減感作療法)

アレルゲン免疫療法は、重症の場合に根本的に体内の免疫機能を改善するという方法です。

通常は、点眼薬・点鼻薬と内服薬で症状を抑える場合が多いです。

なお、これらの治療は、花粉が飛び始めた直後に施すのが最も効果を上げることがわかっています。

つまり、自分の花粉症の種類がわかっていたら初期に対処できるのです。

アレルゲンを調べる方法として血液検査があります。

症状がひどい場合は耳鼻科を受診して調べてみますか?

となるかもしれませんし、言われなければ申し出れば検査してくれますよ。

費用は医療機関にもよりますが、3,000円~6,000円でしょうか。

私が受診したところは費用が8,000円と高めでしたが、1週間後に出た結果、スギが中等症・ヒノキが軽症でした。

アレルゲンがわかることで症状が出る前の対策を打つことができます。

私は、内服薬を飲むとパタッと症状がおさまりましたよ。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

スギ花粉症の方、特に重症の方は1月には耳鼻科を受診して対症療法を始めるとよいですよ。

ただ、私は基本的に薬剤に頼るのが嫌いなため、今年期待しているのが「ヤクルトによるアレルギー抑制効果」。

研究結果もしっかり出ていて、免疫アップの波状効果もあり、風邪予防にも最適であるため、効果があるとされる8週間毎日1本の継続を続けています。

こちらについては、別記事で紹介していますので気になる方は参考にしてみてください。

もちろん、何の対処もせずピーク時はマスクと目薬で我慢!も良いでしょう。

ご自分なりの方法で、ピーク時期を乗り切りたいですね。