594e018abcfb3f4e0bb227e6a1d11f25_s

このほど話題の生活習慣病。

放っておくと、動脈硬化から心筋梗塞・脳梗塞を引き起こす原因にもなります。

心筋梗塞や脳梗塞は死にも直結しかねない怖い疾患。

事前にリスクを予測して予防への意識を高めましょう。

これまで心筋梗塞・脳梗塞の発症予測はさまざまに言われてきましたが、昨年に、今後10年以内の心筋梗塞・脳梗塞の発症確率が計算できるモデルが初めて発表されました

生活習慣病の基本知識とともにご紹介しましょう。

生活習慣病の基礎知識

生活習慣病とは、高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満が代表する、喫煙や食事、運動などの生活習慣の乱れにより引き起こされる病気のこと。

これらは「死の四重奏」と呼ばれ、併発すると命にかかわることもありますし、悪化すると心筋梗塞・脳梗塞(脳血管疾患)、下肢の壊死、突然死につながることもあります。

厚労省によると65歳以上の高齢時に寝たきりになる原因の第1位は「脳血管疾患」。

脳血管疾患は、病後の経過があまりよくない場合が多く、寝たきりになってしまうと本人はもちろん、家族などの周囲の人に大きな負担となってしまいます。

予防するためには、日々の生活習慣の改善や治療により血圧値やコレステロール値をコントロールする必要があります。

「健康管理は後回し」そんな人の危機意識を高める

とはいえ、食生活や運動習慣、気をつけたほうがいいことなんて、皆さんよーくわかっていますよね。

でも、忙しくて栄養を考えた食事ができない、時間がなくて・疲れていて平日ジム通いとか無理。

野菜を摂るにも、野菜は案外高価でお腹いっぱいにならないし、安価でおなか一杯になるファストフードについつい走ってしまう気持ちはよくわかります。

確かに、生活習慣病の罹患者は、栄養価の高い(高価な)食品を食べることができない低所得層に多かったり、仕事が軌道に乗ってきた30代後半~40代の悪習慣が積もり積もってというパターンに多いことがわかっています。

そして、自覚症状がない段階では、健康管理は後回しになりがちです。

じゃあどうすれば健康管理に意識が向くのでしょうか??

それはズバリ「危機意識をもつこと」。

具体的に「10年以内に80%の確率で脳梗塞になりますよ!」とわかったら、今すぐ生活習慣を見直しますよね。

では、あなたの健康管理に警報をならしてくれる優秀な計算モデルをご紹介しましょう。

脳梗塞・心筋梗塞のリスク予測モデル

脳梗塞・心筋梗塞のリスク予測は、チェック式になっており、40歳~69歳までの人が健診データを入力することで、今後10年以内のリスクが計算できます。

これは、多目的コホート研究(JPHC Study)の調査結果にもとづいて、国立がん研究センターや藤田保健衛生大学などの研究チームが開発しました。

チェックリストはウェブ上で公開されていて、誰でも利用できるようになっています。

こちらのサイトから、さっそくやってみましょう!

http://www.fujita-hu.ac.jp/~deppub/risk.html

例えば、45歳男性がチェックリストに下記の条件を入力すると…

  • 収縮期血圧111mg/dL(B判定)
  • 空腹時血糖値79mg/dl(A判定)
  • 糖尿病の治療中ではない
  • 喫煙習慣なし
  • HDLコレステロール値60mg/dl(C判定)
  • LDLコレステロール値157mg/dl(C判定)
  • 中性脂肪値54mg/dl(C判定)

心筋梗塞が0.5%、脳卒中が0.4%という結果が出ます。

下記は実際の数値を入力した結果です。

10%e5%b9%b4%e4%bb%a5%e5%86%85%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%82%af

出典:藤田保健衛生大学 医学部 公衆衛生学

ちなみに上記の数値の男性は、ほどほどに食事に気をつけていて、毎食飲酒し、スポーツは週2回、歳の割には若く健康に見えるタイプの男性です。

1%以下ならまだ安心・・・

これが、糖尿病の治療中であったり、コレステロール値の高さなどによっては、リスク値が跳ねあがったりします。

チェックリストの対象は40歳~60歳までの方ですが、20代・30代の方も、40歳になった時を想定してリスク計算をしてみてはいかがでしょうか。

数値が高かった方、今から健康生活を意識しましょう。

生活習慣病予防のためには、適度な運動・バランスの良い食事・質の良い睡眠に尽きます。

忙しい方は、例えば普段の食事から「コンビニ弁当」をなくしてみる、20時とは言わないから21時以降のお菓子や飲酒は控えてみるなど、簡単なことから始めてみましょう。

なお、チェックツールで数値が低かった方、きっと健康意識が高いのかな、素晴らしいですね!

医者いらずの予防医療、普段の生活から実現しましょう。

おわりに

それにしても、健診結果で病気のリスクがわかるなんて便利な時代になりましたよね。

日本は国民皆健康保険制度のおかげで医療費負担がたったの3割。

高齢の方にいたっては1割負担と、医療サービスがとても手厚いと思います。

でもそのせいで、なんともなくてもすぐ病院に行く傾向が強い

のどがいたい・熱がある等々のただの風邪の症状で病院にかけこんでいませんか??

病院は儲かると思いますが(笑)、国の医療費赤字は膨れ上がる一方ですよね。

予防医療の考え方は、病院にかかる前に自分で健康への意識を高めて病気にならないようにすること。

どれだけの忙しい人が十分な健康管理ができているかはわかりませんが、今回のように、「危機意識」を高める仕組みはどんどん増えてほしいところ。

まずは今回の研究チームの成果に感謝ですね!!

どうせなら「生活習慣病」なんて可愛い呼び方も改めたらどうでしょうか。

いまいち危機感がないネーミング、私だったら「動脈硬化予備群」とかにするかな…。

微妙かな…それではまた。

参考

  1. Circ J. 2016 May 25;80(6):1386-95. doi: 10.1253/circj.CJ-16-0081. Epub 2016 Apr 15. Development of a Risk Equation for the Incidence of Coronary Artery Disease and Ischemic Stroke for Middle-Aged Japanese - Japan Public Health Center-Based Prospective Study. Yatsuya H1, Iso H, Li Y, Yamagishi K, Kokubo Y, Saito I, Sawada N, Inoue M, Tsugane S.
  2. 循環器疾患リスクチェック(藤田保健衛生大学)
  3. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 1998 Jun;18(6):977-83. Oxidized cholesterol in the diet accelerates the development of aortic atherosclerosis in cholesterol-fed rabbits. Staprans I1, Pan XM, Rapp JH, Feingold KR.
  4. 平成 25年国民生活基礎調査 – 厚生労働省