食事、睡眠、運動それぞれの領域でいろんな解消法がありますが、実際は、ガンコな便秘を放置してしまっている人が多いのではないでしょうか。

便秘は治した方が良いけれども後回しになってしまう。

そんな便秘解消行動に着手するまでがハードルだったりする最近の人たち。

今回は、ガンコな便秘体質の40代男性を取り上げ、便秘持ちの日々で改善のために試したことやその行動について、人間の本能的な特性も踏まえて紹介します。

便秘が解消しない人の特徴と特性

便秘が解消しない方の多くは、簡単にいうと便秘解消へやる気がありません。

正確には、やり抜こうという気持ちがありません

便秘改善への行動も、そんなに深刻に考えていないが何となく解消したいとか、数日出ていないから便秘薬を買ってこようとか、案外取り組みへの本気度が低かったりします。

今回は、そんな方や、そんな方が家族にいる方のご参考になればと思い、我が家の40代男性が、便秘外来を受診するまでのきっかけやその後について少し取り上げ、その行動特性を細かく見てみます。

中年男性・ガンコな便秘持ち

今回こっそり取り上げる男性はこちら。

  • ずーっと便秘、2週間でないこともよくある
  • 出てもコロコロ
  • 便秘薬が全く効かない
  • 時々出るからそれで時々満足している
  • 運動習慣あり
  • 水を全然飲まない
  • 食事はグルテン多め
  • 病院嫌い・便秘は病気じゃないと思っている
  • 生活習慣でいろんな不調が改善しないと思っている
  • 便秘ピーク時は下っ腹がものすごくパンパン・痛いらしい
  • 自分の身体の不調や痛みにもちょっと鈍感

便秘体質の人の典型です。

なおかつ、職場では行かないのが習慣化してしまっているせいで、それが排便機能を低下させている原因にもなっているようです。

最初は市販薬から始めた数々の失敗

さすがにこのままではまずいと思い、改善しようということで、まずは市販の便秘薬からスタート。

「自然な便通を促します」というキャッチコピーの(飲み続けるタイプの)薬を飲み始めました。

が、当然即効性はありません

飲んでも効果が実感できず、飲み忘れが増え、いつの間にか辞めていました。

しかしどうにもお腹が痛いということで、ひとまずイチジクを頼りに。

一番強い(成分量が多い)タイプで頑張りましたが、苦しんだあげくちょっとしか出ませんでした…。

並行して、食事にも気を付けようということでトライし始めましたが、職場の周辺にはコンビニかスーパーしかないという立地で、お昼時のお弁当メニューもいわゆる”ヘルシー”なものは少ないですよね。

忙しい日も多いようで、食生活からの改善効果はなかなか感じられず…

温罨法同様、血行を高め代謝機能を上げようということで、お風呂時間を十分にとることと、睡眠もしっかりとるように促すものの、それもなかなか効果を感じられず…

乳酸菌飲料の整腸作用を頼ろうということで、毎日1本欠かさず飲み始めました。

それもどうにも効果が感じられず…

免疫力向上の効果が高い(値段も高い)、看護師さんがおススメしてくれたサプリメントも、美味しくなくて続かず、10日間ほどで効果が感じられないと脱落…

どれも続かないので最終兵器”便秘外来”へ

こんな具合に、どれもこれも長続きしないので、半分脅しをかけて説得し、半分強制的に便秘外来に連れて行きました。

脅しとは…

みなさんもこのような”事実”を知ればやる気が起きませんか。

  • 便秘は大腸がんのリスク
  • 便秘は睡眠障害・精神疾患のリスク

これらはちゃんと研究で明らかになった”事実”。

極端な話し、風邪はほっといても治りますが、便秘はほっといても改善しません。

風邪は病気だけど、便秘は病気じゃないと思っている人があまりにも多いと思います。

そして、「実感がないと続かない」これも人間の特性だと思います。

試した方法は、どれももっと長く根気よく続けていれば知らないうちに改善していたかもしれないのです。

でもできなかった!

物事は長く根気よく続けることが成功への道のりなのです。

「最後までやり抜く力」、これを専門用語でグリットといい、成功者の多くがこの数値が高いとのことですが、便秘解消については、これがちょっと低いのかもしれませんよね。

まあ便秘ごときにそんなこといわれてもというのが多くの本音でしょう。

そんなわけで、ひとまず便秘外来を受診するところまで便秘解消への行動が進んだわけです。

受診した時の内容やその後については、このあと別に紹介します。

ここでは、便秘外来を受診するまでの道のりを分析しました。

便秘解消がうまくいかない理由

便秘とは、2~3日出ない、もしくは1週間以上出ない状態が続き、”出なくて辛い”状態のことをいいます。

便秘はその種類によって原因と解消法が異なりますが、なんの病気もないけれども便秘だという人は、多くが機能性便秘というやつです。

便秘の基本知識についてはこちらの記事からどうぞ。

機能性便秘は、食事や運動、睡眠が原因の生活習慣によるものです。

だから、原因となっている生活習慣を改善することで、便通の状態は必ず改善するはず。

でも、どんな方法もすぐに改善効果を実感できるわけではありません。

なぜ便秘解消に着手できないのか

特に、「便秘は病気じゃない」というイメージが先行して、正常な排便でない状態を治そうという意識につながりにくいのが現状ではないでしょうか。

また、機能性便秘は食生活の改善が一番有効とのことですが、「そんなことで治るわけない」という半信半疑の気持ちも相まって、

  • なかなか着手できない
  • ちょっとやってみようかな程度では改善せず
  • なかなか改善しないから長続きしない

の負のスパイラルに陥りがちです。

変化を嫌がる体のはたらき

便秘解消に限らず、物事への取り組み姿勢は、「やる気」が一番大事です。

でも効果がわからないのにやる気なんぞ起きません、という方。

人間の本能的なしくみで、外部の環境が変わっても自身の状態を維持させようとする働きがあります。

それがホメオスタシスと呼ばれるもの。

アメリカの生物学者が提唱したもので、日本語にすると”生体恒常性”と訳されます。

  • 寒いときに鳥肌が立つ→毛穴を閉じて体熱が逃げないようにする
  • 風邪をひいて熱が出る→体内の病因を撃退するため
  • 運動すると喉が渇く→汗になって流れた水分を補給しようとする

これらはすべて生まれた時から人の身体に備わっている大事な機能です。

でもこの機能が邪魔することがあるとすると…

  • ダイエットするもリバウンド
  • やる気を出して始めたものの3日坊主
  • 新しいことへのチャレンジに対して消極的

このようなご経験ある方は多いのではないでしょうか。

自分のやる気の問題かと思いきや、ホメオスタシスが原因だったりするのです。

確かに、新しいことへ着手するのは良くも悪くもストレスがかかるものですよね。

そんなわけで、本能的なはたらきのせいで変化を嫌う人が多く、便秘解消もその典型になりがちではないでしょうか。

便秘を解消するために継続する方法

もちろん、強いきっかけとなる気持ちがあれば効果が出るまで頑張り続けられると思うのです。

でも深刻な病気でもない場合、なかなか長続きしないのが人間のサガ。

ここでは、そんな人間の特性に着目した行動の起こし方、継続の仕方を紹介します。

ホメオスタシスに抗う方法

前項で紹介したホメオスタシス。

変化しないように働くからだの機能で、三日坊主の原因です。

厳しい環境下におかれた時は、私達の身体を守ってくれる大事なはたらきをしてくれます。

でも、改善のために「変わろう」とする行動に対しても、急激にモチベーションを下げに来たりその変化をストレスと捉え、眠気やだるさといった回復機能を出現させたり…

それに抗う方法は、

  • 強力な目標設定
  • ハードルが低い目標設定
  • やる気がなくても惰性でも続けられる方法に
  • ただ続けることそのものを目標に

強力な目標設定は、難しい場合があります。

例えば、「病気の克服」や「この日までにどうしても!」という、何が何でも優先すべき目標があればよいのですが、こと生活習慣に関連する便秘解消の目標としては、当てはまらないケースが多いです。

今まさに直面していることではない「病気のリスクだから」とか、「お腹が張ると痛い」とか、その程度は強力な目標設定としては弱く、行動へのきっかけ程度でしょう。

現実的なのが、やる気がなくてもとりあえず続けられる方法で、続けること自体を目標に、1日の達成目標を低くスタートすることでしょう。

うちの人は、効果を感じられず半信半疑ながらも継続できているのが、

  • 毎日1本ヤクルトを飲む
  • コンビニ弁当は食べない(添加物を避ける)

これだけ。

続けられているだけでよしとしましょう。

さらに、便秘外来を受診することで小麦粉を避けるよう指導されてきたため、それも実行中。

それについては、また次回。

やはり医者の示す道は、「医者が言うこと」というだけで人をその気にさせるものだと実感しています。

プラシーボ効果というやつですね。

便秘改善行動へのきっかけとしてプラシーボ効果を応用

社会心理学の領域になってきますが、改善行動として効果を示す方法として連想しやすいのが”プラシーボ効果”。

これは、薬効がない薬を飲んでも”これを飲めば治る”という前向きな思い込みが、本当に改善に効果があるというもの。

実際に数々の研究でも実証されていて、医療現場ではなくてはならないものです。

特に精神科や心療内科における治療では、患者さんのメンタル向上のために必須です。

プラシーボ効果についてはこちらの記事でも少し取り上げています。

では、これを便秘解消行動へと応用できないでしょうか。

  • いつも使う市販の便秘薬を「病院で処方してもらったもの」と言われて渡される
  • 便秘専門病院にかかってみる
  • 食事のコントロールについては、栄養士が監修しているお弁当を食べる
  • 腸に良いとされる乳酸菌飲料を飲み続ける

病院に行ったから大丈夫、病院で処方された薬だから大丈夫、栄養士が奨めるごはんだから大丈夫、効能が示されたドリンクだから大丈夫…

病院にかかるのは別として、薬は市販薬でも成分が似たものもありますし、ごはんも栄養価のコントロールは自分でできます。

乳酸菌飲料も、研究がないだけで成分が同じ製品はいくつかあります。

でも、どちらがよりプラシーボ効果があるかというと、いうまでもありませんよね。

そんなわけで、自宅でできるプラシーボ効果を狙った方法は、効果の高い”ブランド力のある”ものを使うことに注意してみてはいかがでしょうか。

効果が高いことに越したことはありませんが、効果よりブランド力重視で。

具体的にいうならば、”病院”とか”医者”とか”栄養士”とか”タニタ”とか”ヤクルト”とかでしょうか。

ぜひお試しください。

おわりに

今回は、便秘だけど解消する行動にうつらない人の特性について、例をあげて紹介しました。

まずは便秘解消行動に着手するまでがハードルだったりする最近の人たち。

少しでも共感を得られ、アプローチの仕方の参考になれば幸いです。

うちの人が便秘外来を受診し、その後どうなったか…

どんな検査があって、どんな指導があってというお話しは次回ご紹介します。