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「病気になったら病院に行って薬をもらう」

「ケガをしたら治療をする」

今となっては当たり前の習慣ですが、

これは現代日本で主流となっている「西洋医学」の考えかたです。

医学には大きく「東洋医学」と「西洋医学」があります。

西洋医学は、ご存じ「病気になったら治療する」、いわゆる対処療法。

一方東洋医学は

「病気にならない健康な体を作る」

「病気になったら自己治癒力を高めて治す」

といういわゆる「予防医学」です。

日本では西洋医学が主流ではありますが、どちらの医学も十分な発達を遂げている今、私たちは自身の人生を考えた医療の選択をしてもよい時代に生きていると私は思います。

今回は、そんな現代日本で西洋医学が主流になった経緯や歴史について紹介していきます。

日本の医学の歴史は江戸時代が原点

医学の歴史というと、どんなことを思い浮かべるでしょうか。

日本では、2009年に制作され大ヒットしたドラマ『JIN(-仁―)』で描かれた昔の医学が記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。

このドラマは、大沢たかおが演じる2000年現代の脳外科医が、江戸時代にタイムスリップするというお話。

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出典:TBSチャンネル「JIN-仁-完結編」

江戸時代はちょうど日本で医学が劇的に進歩している真っ只中です。

『解体新書』で有名な歴史上の人物、杉田玄白が初めて日本に蘭学を持ち込んだのは、JINが舞台になった時代の少し前。

蘭学とはオランダで発祥した学問のことで、今でいう西洋医学のことです。

劇中では蘭学の心得のある医者が登場するのは後半のことで、実は当時はまだまだ東洋医学が主流で、新しく入ってきた西洋医学と激しく対立していました。

病気も「呪い」や「祟り」と位置付けられ、そこに外科的対処療法を持ち込み、ガシガシと治療を成功させる主人公は、「祟りに打ち勝つ神様」的扱いをされる描写もありました。

それだけ、当時の外科治療というのは一般人には考えが及ばない神の所業であったことがわかります。

もちろん、日本に西洋医学を持ち込んだのはタイムスリップした「仁」ではありませんが(笑)、

ちょうどこの時代に蘭学が入りはじめ、医学は解剖学とともに少しずつ日本で広まったのです。

解体新書について

ちなみに、解剖学について少し追記。

当時、解剖は「腑分け」と呼ばれ、歴史上の書物には残っていないものの、幕府によって「腑分けは禁止」とされていたようです。

しかし、医学の発展には解剖学は欠かせないと、医学者である山脇東洋が他数名の医学者とともに許可を得て人体解剖にのぞみました。

ここでも「解剖反対派」の猛烈な非難があったようですが、その後も杉田玄白を含む医学者による人体解剖が行われました。

『解体新書』が発行されたのはこの後のことです。

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出典:福井県立図書館HP「特別展」

解体新書は蘭学の発展に大きな影響を及ぼした貴重な資料です。

複製が大学の図書館に所蔵されていたりしますので、ご興味ある方は探してみてはいかがでしょう。

西洋医学の原点

では、そもそも西洋医学はどうやって始まったのでしょうか。

西洋医学の原点は1899年、「外傷や感染症の治療」から始まりました。

当時ヨーロッパではあちこちで戦争が起こっていて、負傷者がとても多かった時代です。

ちょうど、解剖学の発展とともに対処療法が理解され始めたころでしたため、外科的対処療法(いわゆる応急処置)でケガ人を治せる西洋医学はとても高く評価されていました。

一方で、顕微鏡が改良されたことによって、それまで「祟り」やら「呪い」といった迷信めいた理由で考えられていた病気が、「ウイルス」や「細菌」による感染症だということもわかってきました。

そして、感染を防ぐことができれば病気は広がらないし、原因である「ウイルス」や「細菌」を何とかして退治できれば病気が治るということも理解されるようになりました。

とはいえ、欧米における治療法は、自然療法や同種療法と呼ばれる「自己治癒力による治療」がまだまだ主流でした。

でも、ある仕掛け人により、西洋医学が一気に広まったのです。

西洋医学への転換は金儲けから始まった

現在でもそうですが、医療はすべて点数化されていますよね。

点滴1本で〇点、注射1本で〇点、検査1つで〇点…

これが診療報酬と呼ばれる医療の金額。

当時の医師会は、「病気になったら医者にかかる」この構図を作れば医療がビジネスとして成り立つことに目をつけました。

もちろん、結核やコレラなどが大流行でパニックになっていた人々へ、それまで対処法がなかったワクチン接種をすすめることは、感染予防の考え方を広げるきっかけにはなりましたが。

そんな中で、ロックフェラーという財閥のスポンサーのバックアップとともに大々的に西洋医学をPRしたため、それまで反対派だった人も含め西洋医学に取り込み、一気に広まったのです。

その結果、自己治癒力による治療派が少なくなり、日本は事実上西洋医学が主流になりました。

製薬業界を牛耳るロックフェラー

気になるこのスポンサー、ロックフェラーとは製薬業界のドン。

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出典:wikipedia「ジョン・ロックフェラー」

製薬業界はロックフェラーの石油産業から派生してきたものです。

農薬・化学肥料・添加物といったものは全部石油の副産物です。

現代医療で使われている薬は、彼の石油から精製されていました。

まさに大儲けの大株主です。

今でも製薬産業は大儲けで、新薬を作っては大々的に広告を打っていますよね。

「この症状、もしかしたら〇〇という病気かもしれません~」

から、「お医者さんに相談に!」と病院へ誘導する効果も仕掛けてきて、製薬ビジネスもうまいこと顧客を取り込むものだと感心するほどです。

ちなみに、ロックフェラーさん、西洋医学をこんなに広めてくれて、よっぽど西洋医学肯定派なのかと思えば、なんと彼は生涯一度も西洋医学による治療を受けなかったという事実もあります。

専属の医師は自然治癒の医師をつけていたそうです。

う~~~ん

西洋医学を否定するつもりはありませんが、

当時、西洋医学と自然治癒派で、コレラ感染による死亡率を比較したことがあったそう。

結果は自然治癒派の大勝利でしたが、この事実は隠ぺいされたとか。

う~~~ん

医学を正しく選択するということ

このような歴史とともに、日本では西洋医学が主流となっていますが、

欧米では徐々に自己治癒という考え方が復活してきており、

日本でも莫大な医療費赤字から、「病気を事前に防ごう」という「予防医学」の考え方が流行ってきました。

ここまでの歴史の中では、まるで西洋医学が悪者に聞こえますが、そうではなく”いいとこどり”すればいいのだと私は思います。

西洋医学の強みはまさしく「対処療法」ですが、特に「急性期」の疾患に対しては、これほど心強い医療はないと思います。

急性期とは、たとえば、骨折したときや意識が無くなった時のこと。

疾患でいうと、脳卒中とか心不全、急性肺炎などが該当します。

これらは、急激な体調悪化のため自己治癒が追い付かない場合がほとんどです。

そういう時に何とかしてくれるのがこの医療の最大の強みだと思います。

一方、慢性的な体調不良や、(自分でもわかっている)軽い風邪だとか、そんな症状の時はむしろ薬で自己治癒力を抑制させないで、じっと寝て治すのが一番早く治る方法だと思います。

体がだるい、熱がある、寒い、咳が出る、鼻水が出る

こういった症状は、体内から異物であるウイルスや細菌を退治しようとする大事な働きです。

体の機能を低下させてゆっくり休むように仕向けて、寒いから体を暖めて体内の免疫機能を高めようとしているのです。

当然、症状が重たい場合は、重たい症状で体力が失われてしまうため、そういう場合は薬に助けてもらってもいいと思います。

これは私の考え方ですが、このように、時と場合によって治療の方法は自分で選べる時代に生きているということを知っていただきたいなと思います。

おわりに

忙しい日常では、なかなか体調不良により“回復するまでゆっくり休んでいる”ということはできないと思います。

薬を飲んで症状を抑えてでも、仕事に行かなくてはならないこともあると思います。

でも、薬にも一長一短があることをお忘れなく。

前述したように、薬は石油から精製されていますし、カプセルも添加物です。

自己治癒力による治療と、薬による治療、どちらも正しく使い分けることが、現代に生きる私たちには必要な知識ではないでしょうか。