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予防医学でいう疾患の予防は、

“病気にならない健康な体づくり”をめざしています。

「病気にならない体」とはすなわち「免疫力の高い体」のこと。

免疫力アップの方法はいろいろありますが、

基本となるのが「適度な運動」「バランスの良い食事」「十分な休息」の3つ。

そしてこの他にも、笑うと良いとか体温を上げると良いとか、エビデンスに基づいた報告が多数存在します。

今回は、“食事”による免疫力アップ、とりわけ“ヤクルト”のアレルギー症状改善効果について最新の研究結果が報告されたのでご紹介します。

ヤクルトの3つの効能

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出典:YakultHP

「風邪をひいたらヤクルトがぶ飲み」

こちらは我が家の家訓の1つで、体調が悪いときにはヤクルトの効能におんぶに抱っこ状態。

それほどまでに私がヤクルト信者なのにはきちんとした理由があるんです。

ヤクルトといえば「乳酸菌シロタ株」と「ビフィズス菌」を思い浮かべる方が多いと思います。

このうち「シロタ株はヤクルトのオリジナル

代田さんが発見した乳酸菌で、ほかの製品には含まれていません。

ヤクルトがすごいのはこのシロタ株の効能。

シロタ株を摂取すると、大きく3つの効能があるのです。

  • 悪玉菌を減らし善玉菌を増やす
  • 腸内環境の改善
  • 便秘・下痢の改善

3つはそれぞれ関連していて、なんとなくご想像いただけるかもしれませんが、少し補足しましょう。

悪玉菌を減らし善玉菌を増やす

悪玉菌とは、体内で悪さをする大腸菌のこと。

善玉菌とは、もともと腸内に棲んでいるビフィズス菌のことを指します。

ヤクルトの研究所では、ヤクルトの半分量に相当するシロタ株100億個以上を4週間継続して飲んでもらい、飲んでいなかった時との比較をしました。

結果、飲んだ期間では、体内のビフィズス菌が2.5倍以上に増えました。

ビフィズス菌が増えるということは、腸内の悪玉菌が減り善玉菌が増えるということです。

ちなみに、ビフィズス菌には整腸作用もあります。

特に、乳酸のほかに酢酸の産出が、腸内の有害菌を抑える働きをするので良いこと尽くし。

腸内環境の改善

ビフィズス菌にも腸内環境を改善する作用がありますが、シロタ株の効能についてもエビデンスがあります。

シロタ株100億個以上を5週間継続して飲んでもらった効果を調べたところ、シロタ株を摂取すると尿中の有害物質が40%以上減少したことがわかりました。

この尿中の有害物質とはインディカンと呼ばれるもので、発がん促進作用のある有害物質が肝臓で変化したもののことです。

つまり、シロタ株の摂取でも腸内環境が改善するということに繋がるわけです。

便秘・下痢を改善する

腸内環境が良くなるとお通じがよくなるのはわかりますよね。

シロタ株は生きて腸まで届くのが最大の利点。

この乳酸が腸を刺激して蠕動運動を高め、便中の水分を調節し、便秘や下痢に対して効果をもたらします。

シロタ株の摂取により便秘・下痢で悩む人の実に8割が改善されたという報告もあります。

本来なら「薬」レベル

このように、ヤクルトが他の乳酸飲料と異なる点は“シロタ株”のすごい効能にあったのです。

でも実は、効能がきちんとヒトで実験されて証明されている食品はそれほど多くありません。

だからヤクルトは私たちが思っている以上に優秀で、本来であれば「薬」として扱っても良いレベルの食品なのです。

でも、「食品」に分類されるものは、どんなにエビデンスのある効能があったとしても、

「医薬的な効能がありますよ」

と標ぼうすることは医薬品医療機器等法で禁止されています。

医薬品医療機器等法とは旧薬事法のことで、

「医薬品・医療機器の品質と安全性を確保するために、医薬品以外の広告の出し方を規制する内容」

が盛り込まれています。

ちなみに、どんな広告が不適になるのか気になるかたは東京都保健福祉局のHPをご参考に。

予防医学的にもヤクルトはおすすすめ

そんなわけで、飲用することのメリットがどんなにあっても、それを直接的に表現できないため、いまいち効果が半信半疑なのがもったいないところです。

本当は、「こんなに身体に良い飲み物は継続して毎日飲んでほしい!!」と強く主張したいはずからね。

そんな思いを本サイトで肩代わりして強くおすすめします。

乳酸飲料はどれも同じだと、価格帯を比較して安くてたくさん入っている類似商品を飲んでいる方、今すぐ見直してみてはいかがでしょうか。

特に「安い」類似商品は成分表示をご覧いただくと一目瞭然ですが、残念ながら「ただのジュース」です。

さて、ここまでゴリ押ししているヤクルトですが、2015年・2016年にそれぞれアレルギー改善に関する新たな発表がありましたのでご紹介しましょう。

ヤクルトでアレルギー疾患の改善

ヤクルト本社の研究所では、日々ヤクルトの効能を研究して国内外の関連学会および学術誌で発表しています。

その一覧がこちら

なかでも、近年はアレルギー疾患に対する改善効果が発表され注目を集めたので、その研究概要をご紹介します。

アトピー性皮膚炎の改善

2015年、発酵果汁飲料を飲むことで、アトピー性皮膚炎が改善するとの研究結果を発表しました(参考12)。

研究は、アトピー性皮膚炎症状が悪化しやすい10月~2月の期間に、アトピー性皮膚炎患者32人を対象に、乳酸菌発酵果汁飲料を1日1本、8週間飲んでもらって、

  • 飲む前
  • 8週間後
  • 飲用終了8週間後

で、アトピー性皮膚炎症状の状態を調べました。

詳しい研究論文を見たい方はこちらを参考に。

その結果、乳酸菌発酵果汁飲料を8週間継続して飲んだ人は、飲む前と比較してアトピー症状に悩まされなくなったことがわかりました。

さらに、8週間の継続飲用が終わった後の8週間後でも、改善した状態が続きました。

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出典:Yakultニュースリリース「乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 」

つまり、結果として乳酸菌発酵果汁飲料を毎日飲むことでアトピー症状が改善して飲み終えた後も身体の状態は元にもどらないということがわかりました。

乳酸菌発酵果汁飲料とは、ヤクルトの製品の「乳酸菌入り」で、「果汁入り」のドリンクのことです。

今でしたらジョアが該当すると思われます。

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出典:Yakult「ジョア」HP

ちなみに、「ジョア」は1本約100円、「ヤクルト400」は約80円、

それぞれ8週間飲み続けても、5,600円と4,480円。

皮膚科に通って薬を処方してもらって…を継続するよりも、お手頃で手間もかからずトライできるのではないでしょうか。

では続きまして、今年発表された最新の研究をご紹介します。

通年性アレルギー性鼻炎症状の改善

こちらの研究は、乳酸菌発酵果汁飲料を継続して飲むことで、通年性のアレルギー性鼻炎が改善するというもの(参考3)。

通年性アレルギー性鼻炎とは、悩まされている方の多い”スギ”や”ヒノキ”、”ブタクサ”などの通年にわたる花粉症の症状。

研究は、通年性アレルギー性鼻炎症状をもっている 33名を2つのグループにわけて、乳酸菌発酵果汁飲料と乳酸菌を含まない果汁飲料(以下、プラセボ)を1日 1本、8週間飲用してもらい、飲む前・飲み始めて8週間後の鼻炎症状を調べました。

詳しい研究論文を見たい方はこちらを参考に。

その結果、乳酸菌発酵果汁飲料を飲んだグループは、プラセボを飲んだグループと比較して、総合鼻症状が改善したという結果がでました。

また、鼻閉(鼻づまり)の状態も改善した人が多くいました。

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出典:Yakultニュースリリース「乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取が 通年性アレルギー性鼻炎症状を改善」

つまり、ヤクルトを継続して飲むことで、通年性アレルギー性鼻炎症状が改善するということがわかったのです。

確かに、ヨーグルトは花粉に効くといったことが言われていましたが、このほどヤクルトを飲み続ける効果が証明され話題になりました。

スギ花粉のアレルギーに悩まされている方、私もそのうちの一人ですが、春先や秋口は、目が痒くなったり、くしゃみが止まらなくなったり、頭痛がしたり、風邪みたいにだるかったり…

こんな症状が出てくる季節ですよね。

事前に花粉症の薬を病院で処方してもらうのもいいと思いますが、毎日おいしく腸の働きも良くしながら免疫力を上げて、花粉症状を改善できると一石二鳥だと思いますよ。

おわりに

今回は、ヤクルトの効能とともに、最新研究から明らかになったアレルギー症状の改善についてご紹介しました。

確かに、「体に良い」とされる食品は、価格帯が少し高いので敬遠しがちです。

でも、ご紹介した製品のように、きちんとしたエビデンスが証明されている食品ならば、薬の代わりに摂取しても良いレベルのものがあります。

簡単な選定基準は特定保健用食品と呼ばれるもの。

「トクホ」マークの入った食品は、健康のために効果が証明されていて審査をクリアしたものたちです。

もちろん、その効果は成分によりますが、治療を受ける状態ではないけれども、不調が続いている等、健康を意識したいなという場合は、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。

とりあえず花粉症がひどい私は、この時期から毎日ヤクルトを飲んでいます。

参考:

  1. 水澤 直美、 宮﨑 幸司:アレルギー疾患に対する新たな機能性食品 -乳酸菌発酵果汁飲料の有効性-、 Animus vol.86, 51-54, 2016
  2. N.Harima-Mizusawa, M.Kano, et al: Citrus juice fermented with Lactobacillus plantarum YIT 0132 alleviates symptoms of perennial allergic rhinitis in a double-blind, placebo-controlled trial. Beneficial Microbes, Posted online on 16 Sep 2016.
  3. N Harima-Mizusawa, T Iino, et al.: Beneficial Effects of Citrus Juice Fermented with Lactobacillus plantarum YIT 0132 on Japanese Cedar Pollinosis. Biosci Microbiota Food Health. 2014; 33(4): 147–155. Published online 2014 Jun 25.