人工知能(AI)とは?AIの技術による医療や介護の業界への影響力

今さらですが、日本では空前のAI(人工知能)ブームですよね。

正直この波に乗り遅れている私、興味を持たな過ぎてスルーしてきてしまっておりますが…

Apple社のSiriとか、AIロボットが囲碁でプロに勝ったとか、まだその技術は”人間”そのものには及ばないものの、ある一部における研究開発がどんどん進んでいて、将来は、生活の中にAI技術が当たり前のように混在している時代になることでしょう。

なんとなく毛嫌いしている方も、興味ないという方も、最低限どんなものなのか・どんなことに役立つのか・今具体的にどんなところで活躍しているのか、そんなことを知っておいて損はないと思います。

今回は、今更だけどAIとは何なの?というところから、ヘルスケアに関するビッグデータが今後の医療・介護に革命を起こす予想についてお話しします。

人工知能AIとは

AIとはartificial intelligence、日本語でいう人工知能のことを指します。

明確な定義はないようですが、人工知能学会によると、人工知能の研究は、

  1. 人間の知能そのものをもつ機械を作ろうとする立場
  2. 人間が知能を使ってすることを機械にさせようとする立場

この2つの立場に大きくわかれて実施されているそうです。

とはいっても、いま実際にほとんどが2の人間の知能の一部を機械に真似させるということ。

いまいちピンとこない方へ、具体的にどんなものが当てはまるかというと…

身近なAI

ちょっと前では画期的だったけど、もうだいぶ身近な機能になっているAI技術はこのようなかんじ。

ルンバは知らない方のほうが少ないはず。

障害物を自動で検知して避けながら自動で床の掃除をしてくれて、キレイになったら自動で充電器のところまで帰るというやつ。

ペッパーくんは、よく見かけるようになりました。

出典:Softbank Webページ

このペッパーくん、人間と同じように感情があるんですって。

商品説明をみてみるとこんなふうに書いてあります。

初めて会う人に対して、人見知りをして少し不安になったり、喜ぶことをしてあげればあげるほど、その人のことを好きになったりと、接する相手や、接し方によって、Pepperの感情は変化していきます。また、周りの明るさや充電残量など、周囲や自らの状況によっても感情は刻々と変化していきます。さらに、Pepperは一緒に暮らす家族の顔も覚えるので、家族ひとりひとりに異なる反応を示すようになります。

引用:Softbenk Webページ

たくさん触れ合うと会話のバリエーションも増えるということです。

Softbankのショップで、または営業用にお店の入り口にいたりと、ちょくちょく見かける機会がありましたら、ペッパーくんと遊んでみてはいかがでしょうか。

AIの音声アシスタント

さてお次は、グーグルアシスタントのAIスピーカー

OSにAndroidが搭載されているスマホやタブレットで使える機能です。

マイクに向かって「オッケーグーグル」と話しかけると、「お話しください」の画面に。

出典:masablog

どんなことを話せば自動操作してくれるかというと、たとえばこんなことができます。

  • 〇〇に△△とメールして➡「△△」の文章が入力された状態のメール画面になり「送信しますか?」と聞いてくる
  • 〇〇に電話して➡自動で〇〇に電話をかけてくれる
  • 写真とって➡カメラアプリを起動してくれる
  • 15分後に起こして➡アラームを15分後にセットしてくれる
  • 〇〇のカロリーは?➡メニューによって100gあたりのカロリーを表示してくれる
  • 〇〇に行きたい➡googleマップが起動し、現在地から〇〇までの行き方が表示される

すごいですよね!

でも、スマホをいじっている場面はたいてい1人の時

1人の時に、「OKグーグル!」からの独り言のようにスマホに話しかけるのは、ちょっと勇気がいる方も少なくないはず。

私は特に電車での移動時間にスマホを使うことがほとんどのため、音声アシスタントを使う機会がそれほどありません。

この機能、本当に役立つのはどんな時なのか?疑問すら持っていたほど。

でも、あることがきっかけで見方が変わりました。

遠方に住むおばあちゃんと、テレビ電話ができるように・写真を送れるようにと、数年前にスマホを買ってあげたことがあって。

タッチパネルも初めてだし、入力がうまくいかんわ!ということで、試しに「しゃべるだけでも文字が打てるよ」と教えてあげたのです。

すると、それが彼女にヒットだった様子。

初めはLINEのやりとりを、スピードが速すぎてついていけないと言っていたのが、音声アシスタントを使うことでストレスレスな入力ができていると満足気でした。

私はそれまで、音声アシスタントのメリットがイマイチよくわからなかったのですが、このおばあちゃんの件をきっかけに、

「そうか、家で使うことが多い人や、指を使うタッチパネルがストレスになる人には、最高のサービスだ」と思ったのです。

この音声アシスタントを代表するAI技術としては、介護サポート用の介護ロボットにも注目が集まっています。

まだまだ人と同じ介護サポートとまではいきません。

でもレクレーションをする時にロボットを導入した例では、経験の浅い若いスタッフよりも、ロボットのほうが、レクを受ける高齢者の表情が豊かだったと、そんな報告もあり、こと高齢の方への需要が今後一層高まるのかもしれません

もちろんあくまで素人予測ですが。

それから、AppleのSiriも音声アシスタントの1つ。

Siriもgoogleアシスタント同様の機能を持っていますが、さらに会話もできちゃう優れもの。

Siriとのおもしろ会話はSNSで一時話題にもなるほど。

こんなかんじです。

出典:NAVERまとめ 日本語Siriさんとのすごい会話まとめ

音声アシスタントを使う機会がない方、機能を知らなかった方、こっそり試してみてはいかがでしょうか。

意外と、これまで指で行っていた操作が簡便になるかもしれませんし、ちょっとした会話が楽しいかもしれません。

さて最期にFacebookの自動顔認識

Facebookを使っている方は当たり前のように知っていると思いますが、写真をアップした時に、人物の顔に白枠がついて、吹き出しで「〇〇」と自動で名前が表示されるあの機能のことです。

写真に誰と写っているか自動で認識してタグを付けてくれる機能のことです。

これ、なりすまし防止としても有効とのことです。

でも、一体どうやって顔写真から人を見分けているかと不思議に思ったことはありませんか?

ポイントは簡単、指紋認証と一緒で、顔にも「顔紋」なるものがあって、

  • 目の形
  • 鼻の形
  • 唇の幅

といったパーツの形や位置で、「その人の顔の特徴的なポイントがどこにあるか」を見つけます。

そして、検出された顔の特徴点から「誰であるか」を判定することができるのです。

この顔認証の技術は、ものすごく精度が高まっていて、例えばサングラスやマスクなどで顔の一部が隠れていても誰だかわかったり、顔を3Dの立体画像としてとらえ、横向きでも認証できるそうです。

ちなみに、空港の税関で入国審査をするときに、カメラの方を向くよう言われますよね。

これ写真を撮っているわけではなく、顔認証のシステムで、パスポートの顔と目の前にいる人物がちゃんと一致するか認証しているのです。

顔認証の技術がもっと精度が上がれば、顔パスでクレジットがわりに買い物ができたり、電車に乗れたり、本人確認書類の提出なんかもいらなくなるんでしょうか。

忘れ物・落とし物など紛失が多い私にとって、顔パスシステムの実用化はとても楽しみです。

AIとヘルスケア産業(医療や介護の業界)の関係

さて、AIの技術はいろいろな産業で活用されようとしていますが、このサイトで取り上げたいのは、そのうちのヘルスケアに関するもの。

今後、AIが医療や介護の業界でえらい功績を残すことになるとのことで、注目が集まっているのです。

市場調査会社フロスト&サリバンの調査によると、「AI×ヘルスケア」の世界市場規模は、2014年に6億3300万ドルであったのが、2020年までに66億6200万ドル(約8600億円)まで膨れ上がると予想しています。

簡単にいうと、6年で約10倍の増加ですよ!

では、この背景を順を追って簡単に説明しましょう。

ヘルスケア産業へのAIの影響

AIがどんな場面で活躍すると予測されているかというと、

  • 医師の診断支援
  • 病気の予測
  • 医師以外の医療関係者の意思決定支援
  • 患者の治療の効率化
  • 医療・介護サービスへのアクセスの効率化

このようなことです。

診断が難しい病気や治療方法なども、AIが医師よりも迅速に最適な方法を選んでくれますし、診断の早さから診察時間の短縮にもつながる。

待ち時間も短くできるため、効率的なサービス提供が実現できるというわけです。

そして、そのために必要な情報が、人間の健康に関する情報(ヘルスケアデータ)

具体的には、

  • 個人のソーシャルデータ(居住地、家族構成、年齢、性別、経歴など)
  • 病院にかかった時のカルテ
  • 保険請求情報
  • 生体や遺伝子データ

などのことをさします。

これらのデータがたくさんあればあるほど、AIに解析させた時に得られるヘルスケアに関する成果が大きくなるのです。

今後、ヘルスケアデータの集積・解析・利用は一気に増えていくと考えられています。

ヘルスケアデータを医療機関間で統合するメリット

ヘルスケアデータが増えるとはどういうことでしょうか。

たとえば、これまで手書きだった患者さんの診療記録やら介護記録やらが全部電子化されます。

1つ例をあげると、耳慣れた方も多い電子カルテ

この電子カルテ、商品を売っている企業によってフォーマットが異なったり、使い勝手も少しずつ違います。

1つの医療機関内だけでしか使えないのがデフォルトなのです。

でも本当は、電子カルテに入力された情報を、他の医療機関でも見れるようにしたほうが適切な医療ができる。

そんな背景から、クラウド上でいろんな医療機関と連携できるようなシステム構築が進んでいるのです。

具体的な例でいうと、

ある人が、それまでA病院とB病院にそれぞれかかっていて、2つの病院はそれぞれで患者さんの情報を持っていたとします。

A病院ではA病院での治療歴しかわからない、B病院でもB病院だけの治療歴しかわからない状況です。

でも、A病院とB病院両方の診療情報が必要な時があります。

それは、新たな病気のリスク予測や、別々に治療をしている症状が実は1つの病気だという可能性がある時

A病院で診断されている病気と、B病院で診断されている病気、両方かかっていることで併発しやすい別の病気があるかもしれない。

それを早い段階で予測するためには、患者本人ではなく病院が、患者がかかった全ての診療記録を知っている必要があります。

また、別々の診療科で治療を受けている症状それぞれが、もしかしたら1つの病気が原因かもしれない時、その可能性に気づくためには、他の科でどんな症状でかかっているかという情報が必須です。

その他には、A病院でこの薬を処方されているからB病院では重複しないようにといった薬の整理ができて、無駄な処方をしなくて済むようになり、薬価費用が節減できたり、

あちこちで処方された薬を10錠も20錠もたくさん飲んでいて、そのせいで副作用でぼーっとしたり身体機能が低下するなどの多剤併用による問題も軽減できます。

また、あっちこっち通院しているけれども、まとめて1か所で治療できるかもしれないといった治療方針の変更などもできますよね。

ちょっとイメージしただけでも、病院が個々で保有している医療データを統合することは、病気の予防や早期発見に確実につながることがわかっていただけるでしょう。

ヘルスケアデータはビッグデータ

そんなヘルスケアデータ、これ実はものすごい規模のビッグデータになることがわかっているのです。

ビッグデータとは

「ビッグデータ」、これも情報化時代である今の流行りのひとつですが、医療データもビッグデータのひとつ。

ビッグデータとは、実は定義は存在せず、ひとつのビジネス用語として定着しています。

その多くが、「大容量のデジタルデータ」として理解されているようです。

具体的には、

  • 政府や公共団体が持っている公共情報:人口・国民の生活状況・職業など
  • 企業が収集しているビジネスに関する情報:自動販売機の売上情報・在庫情報など
  • 個人情報:名前・住所・経歴・行動履歴など

このような分類の情報のこと。

政府や公共団体が持っている情報は、公開する義務があるため、ウェブページなどに定期的に情報が追加される形で一般公開されています。

オープンにすることで、誰でもそのビッグデータを使って、解析したり勉強したりしていいよということ。

大学などの研究機関でも、これらのデータを使って論文を書くことが多いです。

なにせ国規模で収集している情報なので、集められた数も多ければ、回答の信頼性も高いからです。

統合した医療データは超ビッグデータ

さて、そんなビッグデータ、もちろんヘルスケアに関わるデータも規模が大きいためビッグデータと呼ばれますが…

IBMは、人ひとりが一生の間に生み出すヘルスケアデータは100万GB(ギガバイト)に達すると分析しています。

この容量イメージできるでしょうか。

ギガバイトとはデータ容量の単位です。

身近だと、スマホのデータ通信量で「3GBで制限がかかる」とか、端末の容量が「8GB」「16GB」とか、そんなところで目にする・耳にする単位だと思います。

バイトという単位には、桁数によってこれだけ種類があります。

  • 約1,000B(バイト)=1KB(キロバイト)
  • 約1,000KB(キロバイト)=1MB(メガバイト)
  • 約1,000MB(メガバイト)=1GB(ギガバイト)
  • 約1,000GB(ギガバイト)=1TB(テラバイト)

厳密には、1,024ですが、わかりやすく”約1,000”と記憶してOK。

では、100万GB(ギガバイト)を、どれだけの情報量なのかを考えてみましょう。

ちなみに、半角英数文字1文字のデータ量が「1B(バイト)」ということなので、ギガバイトの単位をバイトに変換してみましょう。

”0”を3つずつ足していけば桁が一つさがるので、

1,000,000GB=1,000,000,000MB=1,000,000,000,000KB=1,000,000,000,000,000B

これでいいでしょうか。

1,000兆バイトとかもう余計わかりにくくなってしまいましたが…

では、わかりやすく、A4用紙にこのデータ量の文字を打ち込んだら何ページになるか考えてみましょう。

A4用紙に打ち込める全角文字数は、初期設定で1,440文字。

半角文字数に換算すると約2倍して2,880文字、情報量としては2,880B(バイト)と考えられます。

1,000兆÷2,880=347,222,222,222

というわけで、約3,500億ページと計算できました。

こちらの段ボールがA4用紙2,500枚分の分量です。

出典:Amazon「サンワダイレクト コピー用紙 A4 500枚×5冊 2500枚 高白色 300-CP1A4」

この箱が、約1億4,000万箱必要な分量になるということです。

これでも、数字の桁が大きすぎてイメージが湧かないかもしれませんが、とんでもない分量であることはご理解いただけたでしょうか。

くりかえしになりますが、この分量は、人ひとりの一生分になります。

これが人類全体の人口分集まったらどうなるでしょうか…

ちなみに、アメリカの調査会社IDCは、2015年から2020年までに約15倍の医療データが世に生まれると言っています。

これは、統合できるデータが一気に増えるということを意味していて、その膨大なデータを統合・解析することで、新たな価値を創出することが強く期待されているのがAIなのです。

日本の医療ビッグデータの現状

そうはいっても、日本でAIが注目されてきたのもここ数年のこと。

実際に使える状態のデータがどれだけあるかというと、実はいろんな問題点があって、利活用にはハードルがいくつかあるものが多かったりします。

”使える状態のデータ”とは、例えば個人情報を例にすると、

Aさんに関する、住所・健康度・生活状況(所得など)の3つの項目について、別々の調査票で情報を入手したとします。

こんなイメージです。

  • 住所➡調査①
  • 健康度➡調査②
  • 生活状況➡調査③

これを、”使える状態のデータ”にするためには、調査①~③までの3つのAさんに関する回答を1つのファイルに統合する必要があります。

統合する作業を行うためには、ファイルの形式を統一する必要もあります。

また、そもそも3つの調査結果がすべて電子データになっていないといけませんし、公開できない項目があってもダメです(ダメってことはないですが、使い勝手は悪くなります)。

日本は、とても良質のビッグデータが存在するのに、データが統合されていない状態で分断されていたり非公開になっていたりと、せっかく細かくデータをとっているのに「使えない状態」になっているケースが多いのです。

これは私が関わった過去の感染症に関わる調査で実際にあったことですが、「データが使えない」という例として紹介します。

ある地域で、集団感染があった数を知りたかったため、管轄の保健所に問い合わせたことがありました。

保健所では、集団感染の報告を病院などから受けつけることになっているのですが、問い合わせた保健所では、肝心の全数を把握されていませんでした。

その事情は、紙の報告書に手書きで感染人数などを記録した”報告書”原本がたくさん積まれている状態だから、数をカウントするのは手作業になるとのことだったのです。

せっかく報告するルールがあるのに、これでは集団感染がどんな場所で・どのように起こっているか・どんな感染症が流行っているかといった解析が全くできず、まったくもって将来に活かせないデータなわけです。

これらの課題は、今後どんどん解決されていくとは思います。

でも、AIAIと最先端の技術だなんだと言っていても、これが日本の現状というわけです。

医療や介護現場の電子化は、けっこうゴリ押しですすめられています。

それは今後のためにぜひちょっと無理にでも頑張るべきだとは思います。

ただ、そのメリットを、単に「現場の効率UP」「負担軽減」とかいうダサい理由ではなく、医療・介護の産業に変革をもたらして、医療・介護職の価値が変わるとか、そこまで理解したうえで、本当に必要なデジタル化を採用すべきだと私は思います。

おわりに

今回は、今流行っているAIについて、今さらだけどそれってどんなもの?というところから、ヘルスケアの分野にどんなふうに関係してくるのかというところの触りの部分をお話ししました。

最近のニュースでは、手術後の死亡率が激減したとか、医師の診断時間を半減させたとか、そんなのがありました。

これって、AIの医療への影響とてつもなく大きいですよね。

これから少しずつ、そんなニュース解説とともに、AIに関連する記事をあげていこうと思っておりますので、ご興味があればご一読ください。

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